最期のデート
私が結婚する前の一年くらい
ヒミツのデートを何回か重ねた
彼の家庭は、共働きで子供はいなかった
奥さんが出張や飲み会で不在になると連絡が入った
ある日、食事をしていると彼に聞かれた
『結婚しないの?今の彼と…』
迷った。
でも、彼にはウソはつかないと決めていた
『するよ、来年早々に。実は、来月結納あげるんだ…仲人さんは、会社の上司』
そう、すでに全部決まっていた
指輪も買いに行っていた
『そっか…そーだよな…じゃあ、もうやめないとな。』
やはり、そうきたか…
だから、言いたくなかった
(なら、しなきゃいいじゃんと言われると思いますが…)
彼は、
奥さんとは別れないよ。世間体があるから。
とずっと言っていたので
『やっぱり、止めてくれないんだ(笑)』
『そりゃ当たり前だよ、止める権利ないでしょ!俺には。』
そんな事言いながらも、抱いたくせに…
それが、最期のデートだった
…のつもりだったはずが
なぜか今もヒミツのデートを重ねる私たち
20代で始まった恋は
50代になっても続いています(笑)